2020年3月14日 (土) 椿 武士に「首が落とされる」事を想像して嫌われた花といわれる椿です。 でも、白い雪の上に、雪にうもれ色を落とした白地のキャンパスに赤い花を落とした風景はとても美しく印象に残ります。
今年は暖冬で雪さえ見ることができませんでした。
題詞 わが門の片山椿まこと汝 物部廣足 万葉集 20−4418
我が門の片山椿まこと汝れ我が手触れなな土に落ちもかも 私の家の門にある椿、ほんとうに私がふれずに落ちるのですか、、、
きっと、何かを椿に例えて歌ったのでしょうね、「我が手触れなな土に落ちもかも」と惜しむほどに、、、 サラリーマン(死語のような気がする)と武士はよく比較されます。 とある大手の会社に出向していた友人が「宮仕え」という言葉を使っていたのを思い出します。 なにはともあれ、雪がなくとも、、私に関係なく椿は咲くのですね。
物部廣足 7世紀末から8世紀の日本の呪術師である。 役小角を師としていましたがのちに小角を告発しました。 呪禁の名人として朝廷に仕えたとされています。
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万葉集 0054 巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を
万葉集 0056 川上のつらつら椿つらつらに見れども飽かず巨勢の春野は
万葉集 0073 我妹子を早見浜風大和なる我を松椿吹かざるなゆめ
万葉集 1262 あしひきの山椿咲く八つ峰越え鹿待つ君が斎ひ妻かも
万葉集 3222 みもろは人の守る山本辺は馬酔木花咲き末辺は椿花咲くうらぐはし山ぞ泣く子守る山
万葉集 4152 奥山の八つ峰の椿つばらかに今日は暮らさね大夫の伴
万葉集 4177 わが背子と手携(たづさ)はりてあけ来れば出で立ち向かひ、夕さればふり放け見つつ思い暢(の)べ、見和ぎし山に八峯(やつを)には霞たなびき、谷べには椿花咲き、うら悲し春の過ぐればホトトギスいやしき鳴きぬ、独りのみ聞けばさびしも、君とわれ隔てて恋ふる砺波山(となみやま)飛び越えゆきて、明けたたば松のさ枝に、夕さらば月に向かひて、菖蒲(あやめぐさ)玉貫(ぬ)くまでに鳴きとよめ、安寐(いね)しめず君を悩ませ
万葉集 4418 我が門の片山椿まこと汝れ我が手触れなな土に落ちもかも
万葉集 4481 あしひきの八つ峰の椿つらつらに見とも飽かめや植ゑてける君
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二年前、母が肝臓癌を患いました。 それから、定期検査を受けています。昨日、受信した結果、異状はないとのこと、、、 首が落ちずにいたのは私だ
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